Canal WorksのカスタムIEM CW-L02aをオーダーしてみたのでレビューする

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BTR7を買った勢いでカナルワークスのカスタムIEMをオーダーしてしまったので流れをレポートします。

 

 

 

カスタムIEMとは

IEMの略はIn-Ear Monitorです。自分の耳の型取りをして作成するオーダーメイドのイヤホンです。プロの方が音響チェックで使用します。あとはオーディオ沼に沈んだマニアが買います。

イヤーピース無しで使うことができ、完全に密着するため遮音性が非常に高く音量を下げても良く聴こえるため耳の負担を下げることができます。

 

なぜ買ったのか

オーディオ沼の1つの到達点にカスタムIEMがあり試してみたいと思ったからです。

私のTwitterのタイムラインには新作が出るたびイヤホン買う人が複数人いるので毎度物欲を刺激されるのですが、とりあえずこれを買っておけば「でもカスタムIEMあるしな…」で終わるはずなので買ってみようと思いました。

オーディオ機器の循環

なぜ数あるカスタムIEMメーカーの中でカナルワークスを選んだのかというと、

カスタマイズシミュレーションの出来が良くて完成品のイメージが分かりやすかったからです。音を基準に選んでいません。

ユニバーサルIEMも出しているのでeイヤホンなどで現地で音を聴いてみて判断もできそうですが、未試着未視聴の勢いで注文しました。

 

製品到着までの流れ

細かい話は公式ページで見れるのでざっくりと。

モデルとデザインを決定する

以下URLでデザインと金額のシミュレーションができるので、好きなモデルを選んでオーダーします。eイヤホンとかでも注文できますが、ポイント付かないのとカスタムできる内容に差分があったので直接注文にしました。

もともと溜まっているポイントがあるならeイヤホンでもいいと思います。

今回は廉価なCW-L02aという1BA 2pinのカスタムIEM入門モデルにしました。

(廉価と言っても7万はするので安くはないですが)

オーダーしたモデル

デザインが決められなくて透明オンリーになりますが更に1万円ちょっと安いCW-L02aRWという付属ケーブルがワイヤレスのみのバージョンもあります。手持ちで2pinケーブルがあるならばこっちもあり。

1万円ちょっと盛るとフィニッシュ2の部分でミッドナイトスノーやブルースノーという綺麗な色にできたり、好きな画像をプリントすることもできます。

ミッドナイトスノー

耳型採取は別途料金が必要で5000円~1万円かかります。カスタムIEMの注文と合わせて行うとカナルワークス提携店に一緒に依頼することができます。安いところだと2000円程度で取れるらしいですが、補聴器屋を探すのが面倒だったので提携店を使うことにしました。

 

17000円程度で作れるhisenior t2という海外メーカーのカスタムIEMもあるのでカナルワークスとどちらにするか悩みました。

海外メーカーのカスタムIEMは耳型を海外に送付しなければならない、英語でのやり取りが多少必要ということでハードルが若干高めです。

作ったあとに耳に合わず再調整する場合もあることを考えると、その都度海外に送るのは手間なので今回は注文しませんでした。

 

耳型を取りに行く

カスタムIEMを注文すると予約番号と電話番号を伝えられるので、自分から提携店に電話して予約する必要があります。

私が案内されたのはリオネットセンターという補聴器屋さんの電話番号でした。

他のメーカーのカスタムIEMを作る場合も電話予約したら耳型を作ってくれるそうなので、もし作る予定があるならば直接電話しても良いと思います。

耳型採取が可能な提携店の電話番号や実際に店でやることは以下URLに書いています。

 

現地についたら同意書を渡して耳にインプレッション材を流し込みます。

私のところで使っていたのはOtoform akなる緑と白を混ぜ合わせると固まる粘土状の代物です。

Otoform ak(写真は許可貰って撮影させてもらってます)

Otoform ak 2色をコネコネしてシリンジにブチ込み、紐のついたスポンジを耳の奥深くに突っ込んでから耳に注入していました。

スポンジをピンセットで耳に突っ込む作業が一番怖くて、うっかり鼓膜に穴が開く可能性もあるので自分でやろうとするのはやめといたほうがいいでしょう。この作業は医療類似行為らしいので直近で外耳炎などの診断を受けている場合はできません。

Ⅱ−3. 耳型採型について

a. 外耳道・鼓膜が正常な者の耳型採型は医療類似行為であり、病院・診療所以外の補聴器販売店では認定補聴器技能者が行うことが妥当である。認定補聴器技能者以外の無資格者が耳型採型を行うことは不適切であると考える。

一般社団法人 日本聴覚医学会 福祉医療委員会報告「補聴器販売に関連する医療類似行為に関する見解」 Audiology Japanより抜粋

 

人によってはグネグネ曲がった耳の形をしているらしいですが、補聴器屋さんの担当していただいた方いわく「//」とのことでした。やったぜ。

両耳とも取り終えたら提携店経由でカナルワークスへ送付してもらい終了です。30~40分くらいで終わりました。

 

待つ

物が来るまで待ちます。

カスタムIEMが届くまでの間は仕事でやらかしても欲しい物が増えても「カスタムIEM買ったしな…」という万能感で全てが解決します。

事前にアナウンスされていた納期は2ヶ月でした。

 

実機レビュー

付属品

こちらが届いたブツになります。

届いたもの

付属品は以下です。

  • 丁寧に保護してます感のあるCanal Works布
  • イヤホンが入ったケース
  • クリップ
  • 説明書
  • 裁縫用の糸通しっぽい小物
  • クリーニングクロス
中身

クリップはイヤホン本体と2pinケーブルを外すときに使うものです。

糸通しっぽい小物はイヤホン本体の穴を清掃するときに使うものだそうです。

付属品たち

本体

ケースを開けると更にジッパーつきのポリ袋で保護されていました。

開封

シンプルな1ドライバーイヤホンにはシンプルなデザインを。ということでスモークシェルにブラックプレート、ワンポイントとしてシルバー散らしています。

シミュレーターで表示されていたものと同じ出来です。

CW-L02a

ケースの真ん中は両面テープでくっついているだけです。

粘着力弱いので引っ張れば普通に外れます。

ケース

いつも使っているBTR7に接続しました。ケーブルは細いですが硬くなく癖がないので束ねやすくて扱いやすいです。

BTR7に装着

左右の判断がつかないと思ってエンブレムを左右で別々にしましたが、左右に赤と青のポイントがついていたので左右同色でも判断がつきました。

シミュレーターではこのポイントがついているか分からなかったので良ポイント。

左右確認用の着色ヨシ

スモークシェルはうっすら中身が見えて綺麗な出来です。

無料でシェルに好きな文字を刻印できます。文字の着色はありません。

裏面

装着方法は通常のイヤホンと形状が異なり螺旋状になっているためイヤーモニターの上部を前に(顔側に)90度ほど傾けて、イヤーモニターのノズル部分を外耳道内に押し込むようにしながら本体を回転させ装着します。

ケーブルのイヤーモニター本体との接続部には形状記憶のワイヤーが入っているため狙った位置で固定できます。

 

すぐに外せないので、たまに外して電車のアナウンスを聴きたい通勤などで使うには不向きだと思います。遮音性は抜群なので集中して仕事したいときなどには有効と思います。自分の耳型に合っているのでずっと付けていても痛くなることがありません。

密着感と遮音性を求めてイヤーピースをSednaEarfit XELASTECにしていた時期は耳にくっついてイヤピが耳に残ったり、ガバガバになってイヤホンから外れて行方不明になることもありましたが、これはイヤピ不要なので運用が楽です。

 

音質について

他人の音質の評価ってその人が使ってきた機種や種類によって基準が違うので個人的にはあまり参考にしていないのですが、この機種はフラットな音の傾向でどの音域もバランスよく鳴らすと言われています。

私は普段はikko OH10という1DD+1BAのハイブリッド型イヤホンをメインに使っているので比較します。

この機種は1BAのみのイヤホンなのでOH10よりも低音域が弱く感じますが、高音域が綺麗でキンキンきません。変に味付けされない分、クラシックとかに合いそうだなと思います。

ベース、ドラムの低音が好きで音ゲーの音楽を聴いたりすると低音はあまり強調されないのでズンドコするようなジャンルの曲では個人的にはOH10のほうが心地よく感じました。(イヤモニ自体、リスニング用途で使うものではないのでそれはそうなのですが)

ギターやボーカルの音はCW-L02aのほうがよく聴こえます。

私みたいなレビュー記事を書く人としてはフラットな音を出してくれるという意味でCW-L02aは全てのイヤホンと比較するにあたっての基準点として良さそうな機種だと思いました。音作りの現場ではこういう機種が好まれるかもしれません。

語彙力が無いので文章だけだと良さをお伝えできませんが、ユニバーサルIEM版のCW-U02aもありますので視聴してみて良かったら注文してみてはいかがでしょうか。

 

 

他のイヤホンと比較した記事とかも書いてみたいですね。

 

あれ…新たなる沼か…?

 

以上

圧倒的成長。