Azeron Cyborg II買ったので前作と比較レビュー

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Azeron Cyborg II


ヨーロッパのラトビア共和国から生まれたAzeronのゲーミングデバイス「Azeron Cyborg II」のレビューです。

前作のAzeron Cyborgは左手用を買って3年になるのですが、今度は右手用を買ってみました。ついでに専用Magnetic Standも買ってみたのでレビューします。

このデバイス、3Dプリンタ製で全部手作りです。作成風景はこちら。(こちらの動画で作成しているのはCyborgです)

開封

今回私がオーダーした構成は下記の通りです。

オーダーは以下のリンクから可能です。

https://store.azeron.eu/azeron-keypads#keypad=cyborg_II

 

Amazonではまだ注文できませんが、公式ストアがあるので旧機種のcyborgならAmazonからも購入可能です。


Azeron Cyborg II for Lefties
- Thumbstick type : Standard
- Color : Red
- Palmrest : Curved
- Hand size : Medium
- Position : Azeron in the right hand
- Thumbstick Type : Hall Effect

 

Adjustable Magnetic Stand
- Color : Black
- Using Keypad in : Right hand

 

Cyborg IIの通常価格は195ユーロですが左利きの人が使う用(for Lefties)の場合、10ユーロ追加されます。

Adjustable Magnetic Standはオプションで30ユーロかかります。

加えて送料が一番安くて31.64ユーロかかります。

合計で266.64ユーロなので1ユーロ160円換算で43,000円くらいですね。

 

配送オプションは一番安いFedEx International Economyを選びました。もっといいやつにすると到着日が早くなります。注文してからだいたい3週間くらいで届きました。

ラトビアから日本までは8,000kmくらい距離がありますが、長旅に耐えうる梱包で届きます。化粧箱の中身はこんな感じ。

梱包

いざ開封。

これが全ての付属品です。オプションのスタンドは本体と一緒の箱に入ってました。

付属品

USBケーブルはCyroについてきたケーブルと若干違くて軽い気がします。

ドライバーはビットが奥まで入らない不良品だったので前についてきたドライバーを使いました。サポートに言えば新しいのを送ってくると思いますが同じドライバーを何本も持っているのでゴミ箱行き。

USBケーブルとドライバー

スタンドを加えるともっと大きくなりますが、サイズ感は前作のCyborgと変わらなさそうです。

  Cyborg II
重さ 560g
高さ 10.5~11.5cm
横幅 21~23cm
奥行き 23.5cm

公式が出しているスペックの比較表を日本語訳するとこんな感じです。

機能 Classic Cyro Cyborg Cyborg II
基本価格 $209 $212 $196 $212
ハードウェア
調整可能性 ★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
サイズ 小/中 中/大 中/大
左利き版
スイッチ耐久性 100万回 15万回 100万回 5000万回
プログラム可能ボタン数 26 22 29 30
トップボタンの快適さ - ★★★★ ★★★★★
メインボード Teensy STM32 Teensy/Tansy STM32
サムスティック ポテンショメーター ポテンショメーター ポテンショメーター ホールエフェクト
高さ調整プレート
ケーブル USB-mini USB-C USB-mini USB-C
ボタン押下力 20-40gf 70gf 20-50gf 20-50gf
カスタムカラー注文
エルゴノミクス ★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
将来の機能追加
ソフトウェア機能
オンボードプロファイル 2 6 2 6
RGBプロファイルライト
高度なサムスティック設定
(8方向調整可能ゾーン、斜め方向のキーバインド、アナログスムージング)
ジョイスティックをマウスとして使用
アナログスロットル - グローバル
アナログスロットル - プロファイル固有
グローバル角度
ボタンスロットル
ボタン長押しタイマー
入力シーケンス機能
マクロ機能
レイヤリング機能
DPI設定
ポーリングレート 500Hz 1000Hz 500Hz 1000Hz*
将来の機能追加

* 現在テスト中。近日提供予定。

全機種持ってますが私が買ったときのそれぞれのレビューは以下から確認できます。

セットアップ

Azeron Cyborg II for Lefties

セットアップ動画があるので見ながらやるのが良いです。日本語字幕付き。

www.youtube.com

 

Cyborgとセットアップの流れは変わりませんが一応。

付属している六角ドライバーを使って裏面のネジを緩め、自分の手に合わせて調整していきます。以下の写真の部分の平ネジだけ最初からネジがついておらず付属品のネジから探す必要があるので注意。

裏面のネジを緩め、手のサイズに合わせてスライドさせます。

スイッチの全体的な調整は写真の○で囲ったネジを緩めて調整します。

調整するネジ

上部のスイッチは写真に写っているネジを緩めて調整します。

上部のスイッチ傾き調整

親指の傾き調整は写真の○で囲ったネジを緩めて行います。

親指スイッチの傾き調整

調整できる場所がかなり多いのでスイッチ配置の自由度が高く、自分の手に馴染む場所に調整できます。

調整後

FPSなど素早いスティック操作が必要なゲームをやる場合、Azeron Cyborg IIに付属しているパーツ「リストリクターリング」をジョイスティックに装着します。

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リストリクターリング

これはジョイスティックに取り付けることで動作範囲を狭めるためのパーツです。

このパーツを使用するとより短い入力距離でスティックの入力を行うことが出来るのでスティックの動きが最低限で済みます。

使用するにはジョイスティックのパーツをパワーで引っこ抜き、このように取り付けます。

スティックをパワーで引っこ抜く

このリングを取り付けた場合、あとで可動範囲の追加設定が必要になります。

リストリクターリング取り付け後

Adjustable Magnetic Stand

オプション品のマグネットスタンド。

スタンド

AzeronがSTLファイルを公開しているので3Dプリンタ持ってる人なら買わなくても作れますが、せっかくなので買いました。Cyborgなど、他の機種とも互換性があります。

Azeronの刻印入りです。かっちょいい。

裏面

15°, 24°, 30°, 37°, 42°の5段階で傾きが自由に調整可能で、Cyborg IIの裏面プレートのくぼみにあわせてマグネットでパチっと固定するようになっています。

合体

この謎のT字パーツはスタンドの角度を調整するときにつかうネジ回しです。

ねじ回し

 

調整方法はこの動画を参照してください。

www.youtube.com

Cyborgとの比較

親指スイッチは1つスイッチが増えたのでCyborgと比べてタワーが2cmくらい高くなっています。

親指スイッチの形状の比較

親指スイッチの曲線も絶妙に調整されており、追加されたボタンはかなり押しやすいです。Cyborgの親指スイッチは高さが物足りなくて公式が高さ調整用のパーツのSTLファイルを配っているくらいでしたが、Cyborg IIの親指スイッチはちょうどいい高さと感じます。

Cyborg IIは他のスイッチも若干形状が変わっています。スイッチは横方向に少し大きくなり、縦方向に少し短くなりました。

上部のスイッチは指を持ち上げたときにより押しやすい形状に変わりました。

スイッチ形状

Cyborg IIのジョイスティックはパーツが新しくホールエフェクトセンサーを使ったものになっています。

磁石の動きをセンサーが検知する仕組みなので、摩耗せず故障しにくくなっています。

スティックの中身の動き

過去製品では調子が悪くなったら分解して接点復活剤をスプレーして直したりしていたのですが、耐久性UPしたらしいので今後の運用に期待。

Cyborg IIのパームレストは表面がザラザラとしており、シボ加工されています。もしかするとCyborgも後期ロットだとザラザラしたものかもしれませんが、初期ロットのCyborgのパームレストは比較的ツルツルしたものでした。グリップテープを貼らなくてもホールド力がありそうです。

パームレスト

USB接続部はminiUSBからUSB-Cになりました。

USB-C対応

蓋を開けて中身をチェック。CyborgではTeencyボードでしたが、新しい専用ボードになって配線が変わっていることを確認できました。Cyborgではケーブルが後ろに隠れていましたが、Cyborg IIではボードを外さなくても配線が外せるためメンテナンス性が良くなっていそうです。

まだケーブルが接続されていない箇所が2つあります。将来の機能追加用?

基盤部分(Cyborg II)

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基盤部分(Cyborg)

基盤が新しくなったことでオンボードプロファイルは6つまで保存できるようになりました。LEDカラーはプロファイルごとに設定で色を変更可能で分かりやすくできます。

プロファイルLED

LED設定

Azeron Cyborgと並べてみた写真も撮ってみました。右がCyborg IIです。

比較

ちなみにCyborgのほうで使っているスタンドはこれを3Dプリンタで作りました。

こちらは角度調整できませんがシンプルで作りやすくコンパクトです。

ドライバのインストール

ここからドライバをインストールする必要があります。現在はv1.5.3が公開されています。

私は既に最新ドライバをインストール済みなので繋ぐだけで認識しましたが、過去にClassicとCyborg同じPCに2台繋いだらファームウェアが壊れてCyborgがカッコいい文鎮になった経緯があるため、最初だけCyborgのUSBを抜きました。

同じPCにAzeronキーパッドを2つ接続した場合にはどちらをソフトウェアプロファイルで動かすのか選択肢が表示されます。選択しなかった片方はハードウェアのメモリに保存されたプロファイルが使用されます。Cyborg V2が新しいほうです。

キーバインドと設定の話

初期設定といくつか追加された機能を紹介します。

基本的な設定は英語ですがマニュアルに書いてあります。

https://site-835705.mozfiles.com/files/835705/Azeron_Cyborg_II_Manual_V1_5_3.pdf

 

英語が頭に入ってこない人は初期設定の動画があるので日本語字幕で見てみてください。

youtu.be

 

細かい全体設定はSettingsから。

setting

まずはAnalog Settingsでジョイスティックの可動域を設定します。

lower deadzoneは0%にしてしまうと僅かな動きでもスティックが反応してしまうのでlower deadzoneは2~13%程度が適正な値です。

upper deadzoneは%を増やすほど親指の動きを少なくすることができます。リストリクターリングをつけた場合は可動範囲が少なくなるのでupper deadzoneは50~80%くらいが適正な値だと思いますがちょうどいい値を探ってください。私は60%にしました。

過去にAzeron製品を触ったことがある人向けですが、v1.5以降では設定値がパーセント表示に変わっているので注意。(v1.5以前ではupper deadlzoneは120に設定していました)

ADJUST設定

組み立てるときにジョイスティックの傾きをつけた場合にはGlobal AngleをONにしてAngleの数値を変更させ、Applyをクリックすると全てのプロファイルに対して動きを補正することができます。

Global Angle

Windows Settings>Start with WindowsをOnにしておくとPC起動時にAzeronソフトウェアをいちいち起動しなくてよくなります。

Start with Windows

Cyborg IIではAzeron Cyro同様にジョイスティックでマウスカーソルを動かすことができます。トラックボールマウスとは少し違いますが似たような使用感で利用することも可能です。

ジョイスティックのマウス化

また、ジョイスティックは4方向だけではなく8方向に対して細かくキーアサインを設定することができるようになっているのでゲーム以外にも使用できる幅が広がりました。

8方向へのキーアサイン

8方向のキーアサインはデフォルトでOffなので、利用するにはAdvancedから「Enable eight directional zones」をOnにする必要があります。

Enable eight directional zones

最近のアプデでAzeronソフトウェアv1.5からプロファイルを右クリックしてLink Exeを設定すると指定したexeファイルが起動したときに自動的にプロファイルを読み込んでアクティブにできるようになりました。

ゲームを起動するたびにプロファイルを変更する必要がなくなって便利。

exeとプロファイルの紐づけ

使用感

超押しやすいボタン 

押しやすいボタン  

押しにくいボタン  

で着色しました。

青色の部分はゲーム中に何も見ないでも押せます。

緑色の部分は慣れたらたぶん押せます。

赤色の部分は押そうと思えば押せるのですが、意識しないと押せません。

 

アナログスティックの押し込みは硬いので押しにくいですが、Cyborgよりは硬くなく押しやすいと感じました。

薬指の上部スイッチは小指を持ち上げると誤爆して押してしまうので赤にしました。ちょっと位置調整すれば何とかなるかもしれません。

押しやすさ

 

プロファイルの例

Helldivers 2

Helldivers 2はかなり操作しやすかったので例として。

戦略支援のコマンド入力を十字キーで行うことができます。

他のゲームはちょっと触ってみて追記していきます。

 

Mecha BREAK

オーバーウォッチとエクバを足して割った感じの期待のロボゲーです。

使うキーが少ないですが、両手Azeronでプレイしてみました。

Mecha BREAKではカメラ移動をキー割当できないのですが、Cyborg IIではマウス移動をジョイスティックに割り当てできるのでマウス代わりに利用可能です。

マウス代わりに使うのは意外と快適。

左手

右手

 

Q&A

Q. 修理部品は買えますか?

A. Azeronのストアで買えます。

 

Q. 完全な自分だけのカスタムカラーにしたいんですが

A. ここからオーダーするか買う時に「CUSTOMIZE NOW」をクリックしてください。ただしちょっと高くなります。

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購入画面

 

Q. 初期不良どうしたらいい?

A. 公式ホームページから買ったのであればFAQに連絡先が書いてます。

 

 

Q. 左手と右手両方で使いたいんですが

A. 使えますが、片方のプロファイルはオンボードプロファイルになります。

 

Q. 他のキーバインドも見せて?

A. 公式Discordに外人ニキ達がいっぱい貼ってます。

 

Q. 質問したいんだけど

A. 公式Discordにユーザーがわんさかいますので聞いてみてください。

 

公式のFAQリンクも置いておきます。

過去記事はこちらからどうぞ。

 このデバイスに関する他の記事

 

以上

圧倒的成長。