消音機能が無い熊鈴の消音対策について考える

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人の少ないマイナーな山に登り始めると付きまとう熊との遭遇リスク。

熊が冬眠から目覚める5~6月は熊との遭遇率が普段の倍程度に増えます。

ヒグマ

そこで人々が買い求めるのが鈴や熊よけスプレーです。

鈴を装備することで熊に先に気づいてもらい離れてもらうことを目的とした熊鈴ですが、人の多い場所ではチリンチリンうるさい問題があります。

最初から音を鳴らさないように消音状態に切り替えることができる鈴がありますので買うならこういうのを最初から買うべきです。

 

私も消音機能付きの鈴を買おうと思っていたのですが、山に行くと聞いた知人から消音機能のないmont-bellのトレッキングベル ブラス Sを貰ってしまったので何とかして消音機能をつけようと試行錯誤してみます。

消音する方法

3Dプリンタを使う

トレッキングベル ブラスは中心にある金属のパーツ(正式名称は舌)をぶつけて振動させ音を出します。

舌(ぜつ)

これが動かなければ音は出ません。

ということで採寸してトレッキングベル ブラス専用の消音装置を3Dプリンタで作ってみました。

トレッキングベル ブラスS専用消音装置(試作品)

教会の鐘をイメージして建物っぽいデザインにしてみましたが、手頃なマグネットが無かったので見た目が微妙なことに。

仕組みとしては単純でマグネットで舌を上に押し込んでいるだけです。

押し込むパーツは両面にマグネットを付けてひっくり返すことで消音状態を解除できるようにしています。

舌を抑えるパーツ

3Dモデルは以下から公開していますので3Dプリンタ持ってたら作ってみてください。

強度はマグネットによると思いますがとりあえずブンブンしても取れませんでした。

縦揺れに弱いのでもう少し高さ調整しても良かったかもしれません。

www.thingiverse.com

 

布やティッシュなどの柔らかいものを突っ込む

より簡単です。布を突っ込んで舌が動かなければ鳴りません。

振動で落ちるかもしれないので工夫は必要かもしれません。

ティッシュ突っ込んだところ

輪ゴムをつける

鈴を振動させなければ音は出ません。

振動を抑えるのに輪ゴムを巻き付けます。

ただし舌がベルとぶつかる音はするので完全に消音にはなりませんでした。

輪ゴム装着

マグネットをつける

マグネットをベルにつけて舌を固定する方法です。

この方法は熊鈴の材料によってはうまくいきません。

mont-bellの鈴は真鍮製なのでマグネットにくっつきませんので、他の金属で出来ている鈴を持っているなら試す価値はあります。

まとめ

一番消音性能が高いのは布でした。

(というかこれを作る時間を時給に換算したら普通に消音機能付きの買ったほうが得)

 

以上を踏まえて、3Dプリンタで最強の熊鈴消音装置を作るべく魔改造を施したものがこちらになります。

トレッキングベル ブラスS専用消音装置(改)

試作品を実際に登山に持ち込んで実証実験を行った結果、熊鈴を囲ったほうがリュックや服に当たることがなくなりチリ~ンと綺麗な音が出ることが分かったので鈴全体を囲うように巨大化させました。

また歩いていると上下のパーツがしょっちゅう分離して外れることが分かり、無くしそうだったのでストラップホールを付けて落とさない工夫をしています。

静音性に関しては舌に当たる部分に滑り止めシートを貼り付け、完全な消音化を実現しました。

 

で、さらに実証実験を繰り返して、これはマグネットパーツのさらなる強化が必要だな…なんて考えてる最中、ここまでやって気づいたんですけど、ズボンのポケットに突っ込んでおくだけで音が鳴らないんですよ。

 

消音機能無い熊鈴でも使うときだけ熊鈴をポケットから出せば良くないですか?(天才)

 

3Dプリンタがあると何でもかんでも3Dプリンタで作ろうとして最善策に辿り着かないことがあるので視野を広げて考えていくことが大事だと思いました。

 

おまけ

3Dプリンタがあると欲しかったギアやバックパックをカスタマイズするパーツが作り放題で何度でも作れるので外で無くしても気にならなくてオススメです。

今まで作ったアウトドアギア達

当ブログではEnder 3 Proを使用しています。

色々作る記事も出していますので良かったら見てね。

 

以上

圧倒的成長。