前回
長いので改造もいくつかに記事を分けます。今回はベッドの話。
3Dプリンタを使っていると必ず悩むことがあります。
溶かしたフィラメントがヒートベッドに定着してくれず剥がれる問題。
ネットの情報をあれこれ調べて実際に試しましたのでまとめます。
マスキングテープ+のり
安いものから順に試していこうと思いまして、購入当初は3Mのマスキングテープと3Dプリンタに良いと噂のトンボのスティックのりの組み合わせで作っていました。
良いところ
- 安い
- テープごと剥がすので剥がしやすい
- 掃除不要(マスキングテープ貼り替えるだけ!)
悪いところ
- スティックのりの消費が激しい
- マスキングテープが造形物に貼り付いたまま色が残ることがある
- ざらざらした面に貼るとマスキングテープごと剥がれて反る
- 貼り直しが面倒(2~3回くらいは連続で使える)
これは私が初めて3Dプリンタを使って印刷したときの写真ですが誤った貼り方です。
熱で端から剥がれているのが分かりますよね。
これではのりを塗ったところで意味はありません。
この組み合わせで印刷する場合はこのようにマグネットシート全体を被せるように貼ります。
ちなみにEnder 3 proのマグネットシートですが、ザラザラした面だとこの貼り方でも印刷中に反って剥がれます。
マグネットシートのEnder って書いてる方を裏にしてマグネット面にマスキングテープ貼り付けて裏面にしたまま印刷したほうが剥がれなくてよいです。(マグネットシート剥がしてそのままマスキングテープ貼ったほうがいい説まである)
貼り直し作業が面倒で不満があったので買い足しはしていないのですが、スティックのりは減るのが早かったので定期的に買うのが面倒な気がしました。
ただ大した値段ではないので安い方法であることは間違い無いと思います。
3Mプラットフォームシート
Ender 3の造形サイズに合うものがなかったので小さいものをお試しで買いました。
需要がありすぎるのか値段が凄まじく上がっています。
良いところ
- のりを塗らなくてもいい
- 剥がしやすい(出来たてでも手でもぎとれる)
- ほぼメンテ不要(貼り直しもない)
- 造形物のヒートベッド面がツルツルして超キレイ
悪いところ
- 値段が高い
- 小さいものしか売ってない
値段が高いことと小さいことを除けば100点に近い性能です。
これもザラザラした面に貼るとシートごと剥がれるので貼るならこんな感じにマグネットシートの裏面に貼りましょう。
特筆すべきは造形物の裏面の綺麗さです。
それぞれ造形物の裏面を見てみましょう。
ご理解いただけましたか?
マスキングテープ+のり はテープの色がついて黄ばみがあり汚いですが、
プラットフォームシートはトゥルトゥルのテカテカです。
触ってて気持ちがいいのも間違いなくプラットフォームシート。
目で見なくても手触りだけでプラットフォームシートで作っていることが分かります。
小さいサイズの3Dプリンタを使うならこれ1択だと思います。
この後書きますが、ガラスベッドは可も不可もなくキレイです。
ガラスベッド+ケープ
私が現在使っていて間違いないと感じたやり方です。
印刷前にガラス面に花王 ケープ スーパーハードを吹き付けます。
本来髪用なはずなんですけどねえ…ちなみにエクストラキープとかも使ってみましたが対して変わらんので普段使ってるヘアスプレーがあるならそれでもいいと思いますよ。
良いところ
- 剥がしやすい(冷めるほど取りやすい)
- 最大造形サイズでも作れる
- 貼り替えなしで長く使える
悪いところ
- ベッドのレベリングがちょいシビア
- 10回に1回くらい水で掃除が必要
ガラスベッドは最初だけクリップで挟んでいたのですが、
載せただけでヒートベッドにくっついてしまって取れなくなりました。
(それだけ平面だってことなので良いことではありますが)
ガラスベッド単品だと反りがありますが、ケープを吹き付けておくことで反りのない完璧な造形物が印刷できます。
使っているうちに造形物を剥がした跡が残るので定期的な掃除が必要です。
何度もケープで糊を重ねていると凹凸が残るため印刷に影響が出ることもあります。
掃除のやり方は簡単なので汚くなってきたらやりましょう。
水をちょっとかけて3Dプリンタ付属のスクレイパーでゴシゴシやるだけ。
キレながら今掃除してる pic.twitter.com/lyqTfYUTQw
— せぐ (@segu_FF14) June 20, 2021
マスキングテープやプラットフォームシートと違って上に何か貼っているわけではないので、ノズルとベッドの間に紙を差し込んでレベリングするときの感覚がちょっと違います。慣れたら大丈夫です。
印刷時の参考になれば幸いです。
以上
圧倒的成長。