ヨーロッパのラトビア共和国から生まれたAzeronのゲーミングデバイス「Azeron Cyborg」のレビューです。
色々トラブルもありましたが前回購入したAzeron Classicが割と良かったので新機種を買ってみました。
このデバイス、3Dプリンタ製で全部手作りです。作成風景はこちら。
開封・比較
いざ開封。今回私がオーダーした構成は下記の通りです。
Azeron Cyborg
- Analog stick: Thumbstick with 5-wayswitch
- Color: Galaxy Purple
- Palmrest: Curved
- Hand size: Medium
前回黒だったので遊び心を求めて違う色にしてみました。
(2022/7/14 追記)
amazonでの取り扱いも開始したようです。
これが全ての付属品です。
買った時のキャンペーンか何かでAzeronの刻印がされたカッコいいマグネット式精密ドライバーが付属してました。下のはClassicを買った時にデフォルトでついてきたドライバーです。
高さ以外のサイズはClassicとあんまり変わらなさそうです。
クイックスタートガイドを見てもマニュアル見てもTwitter見てもサイズが書いていないので私の手にフィッティングさせた状態でサイズを測定。最大サイズではないよ。
| Classic | Cyborg | |
| 高さ | 14cm | 11cm |
| 横幅 | 18cm | 19cm |
| 奥行き | 22cm | 22cm |
Azeron Classicと並べてみた写真も撮ってみました。
Cyborgは曲げたりできる分、Classicと比べて高さは抑えられています。
このサイズだったら専用の引き出し作ればキーボードスライダーの下にも入ってくれるかもしれません。もっと小さいものが欲しい場合はCompactが選択肢に入ると思います。
(2022/5/21 追記)
こちらはAmazonではまだ買えませんがCyborg Compactという新しいモデルが出ました。
Classicのレビューはこちら
セットアップ
組み立て
組み立て動画があるので見ながらやるのが良いです。
付属している六角ドライバーを使って自分の手に合わせて調整していきます。
裏面のネジを緩め、手のサイズに合わせてスライドさせます。ここはClassicと同じ。
下の写真は親指の傾き調整をする部分ですが、Cyborgでは3段階調整できるようになっていました。Classicでは2段階の調整しか出来ませんでした。
指のパーツはFDM方式の3Dプリンタ(多分Prusa i3)で作ったものから変わっています。
にわかなのでどうやって作ってるか分かりませんが品質が上がってます。
スイッチの全体的な傾きは写真の○で囲ったネジを緩めて調整します。
上部のスイッチは写真に写っているネジを緩めて調整します。
思ってたよりも頑丈にホールドしてくれてます。
親指の傾き調整は写真の○で囲ったネジを緩めて行います。
指ごとに調整できるのでClassicと比べても遥かに指にフィットします。
USB接続部は脱着式です。Classicではここのホールドがユルユルすぎて致命的な問題が発生しましたが良さそうな見た目してます。
本当に改善しているのか心配だったので蓋を開けて確認しました。
USBの接続部分は専用のパーツで固定されています。完璧です。素晴らしい。
ドライバのインストールと設定
Azeronのドライバは前回Classicを買ったときに入れていますが、Classicで使っていたバージョンがv0.19と古かったのでアンインストールして再インストールします。
初めての人もここからドライバをインストールする必要があります。現在はv0.22が公開されています。
両方左手用だからかもしれませんが、ClassicとCyborg同じPCに2台繋いでもCyborgは認識されませんでした。というか両方さした状態でAzeron CyborgをリセットしたらCyborgのファームウェアが飛んだのかCyborgがカッコいい文鎮になりました。
良い子は繋ぐ前にAzeron ClassicのUSBを抜きましょう。
ファームウェアを入れ直したら直ったんですが、同じく困る人がいそうなので直し方は別途記事にします。
(2021/10/03: 追記) しました。
Azeron Classicで作成していたプロファイルはそのままCyborgで認識してくれました。
キーバインドの話
主に私がAzeronを使用するのはMMO、FPS、TPSなど。
左手にAzeron、右手はMMOならG600、その他のジャンルはリアルフォースのマウス。
プレイするゲームが増えてきたので個別で記事にしました。
FF14
この記事を読む人の中に光の戦士がいそうなので言及しておくとFF14はまだキーボードとAzeron両方使っています。
FF14がリリースされてから8年続けてますがずっとキーボードだったので…。
新しく出たゲームは基本全部Azeronでやってますが、長いスパンでプレイしているゲームに関しては徐々に慣らしていかないと新しいデバイスに指が馴染みません。
しかしFF14は新しい拡張パッケージが来るとだいたいスキルが増えたり変わったりでキーバインドをやり直す羽目になるので乗り換えるなら今かもしれません。
本気でキーボードも使用せずAzeronに完全移行するのであれば、このようにAzeronのレイアウトにホットバーを合わせたほうが分かりやすくはなるかなと思います。
MMOやるなら多ボタンマウスは必須レベルである。
FPS(Apex Legends)
FPSはリーン有りなし、スキルありなしで若干違いますが、だいたい操作が一緒なので設定を使いまわせます。
基本的な動きだけ優先度をつけて押しやすいキーに割り当てて、あとはゲームによって違うキーを入れる感じ。
十字スティックキーはゲームに応じて切り替え、サイバーパンク2077などオフラインのFPSゲームはメニュー画面などを割り当てます。
マウスについては好みがあると思いますが、クリック感が唯一無二なので私は東プレの静電容量無接点方式スイッチ搭載マウスをおすすめしています。
使用感
超押しやすいボタン 青
押しやすいボタン 緑
押しにくいボタン 赤
で着色しました。
青色の部分はゲーム中に何も見ないでも押せます。
緑色の部分は慣れたらたぶん押せます。
赤色の部分は押そうと思えば押せるのですが、意識しないと押せません。
良く言えば誤爆しないということなので、ゲーム中に誤爆するとヤバいスキルとかは赤に割り当てるといいんじゃないでしょうか。
新しく追加されたボタンは第一関節と第二関節の間で押すイメージだと思っていましたが、指先で押す必要がありました。青色のボタンから指が離れるので、FPSであれば戦闘中に使わないボタンの割当てが適していると思いました。
アナログスティックの押し込みは硬いので押しにくいです。
アナログスティックの上についている5wayスイッチは位置調整すれば便利に使えます。
あとは私の手が小さいのかもしれませんが、もう少し指パーツを手前に引き出せたら良かったです。パームレストがデカいので傾きをつけると手前に引き出した時引っかかります。
アナログスティックについては、工夫するとより便利になりました。
キーボード操作ではWASDだと反対方向の移動も素早く移動できていたのですが、
アナログスティックの場合、前から後ろ、右から左のように反対方向へレバーを倒す必要がある操作は素早く行えないのです。
そこでAzeron Cyborgに付属しているパーツ「リストリクターリング」を使用します。
これはアナログスティックに取り付けることで動作範囲を狭めるためのパーツです。
このパーツを使用するとより短い入力距離でアナログスティックの入力を行うことが出来るのでアナログスティックの動きが最低限で済みます。
使用するにはアナログスティックのパーツをパワーで引っこ抜き、このように取り付けて、さらにAzeronのアナログスティック設定でUpper deadzoneを120に変更します。
アナログスティックの傾き、例えば前の移動が少し斜めになっておかしい場合はAngleの数値を変更させると動きを補正することができます。
あとはゲームによって調整ですね。アナログスティックのモードは3つ「XBOX360 ANALOG STICK」「ANALOG JOYSTICK」「KEYBOARD」とあるのでアナログスティックが反応しないゲームがあるならこのモードを変えることで認識するようになります。
アナログスティックはキーボードモードでもWAとWDなど同時押しに対応しているので8方向の斜め移動も可能です。
FF14をやったことがない人向け
そんな貴方に、『ファイナルファンタジーXIVフリートライアル』というものが存在する。
フリートライアル、つまり無料である。パッケージ料金も必要なければ、プレイ料金も必要ない。強くなるためには、単にストーリーを追いかけるだけでよく、ガチャもないので、お金が一切かからない！ ゲームをダウンロードして、インストールする手間はあるが、なにせ無料である。
Razer製品を検討している人向け
Razerの左手デバイスと迷っている人には本質情報をお伝えしておこうと思います。
Razer synapseのバグで入力したキーがキーを離しても押し続けられるバグがあります。
それが原因でWASDキーが押されっぱなしになってゲーム中に落下死する人を何人か見かけているので入力ミスが許されないゲームをやるならRazerじゃなくてAzeronの左手デバイスをオススメしておきたいと思います。Azeronはいいぞ。
(2022/7/1: 追記)
フレがこのバグ直ったって言ってたからRazerでもいいけどAzeronもいいぞ。
ちなみにAzeron Cyborgを買おうとしているなら、たまにクーポンコードが公式Twitterで配られていたりしますのでチェックしてみてください。
Q&A
Q. 滑らない?
A. 私は気になりませんが、いいものありますよ
Q. スイッチは何を使っていますか？
A. 製造時期によって違うそうですが、公式FAQによればオムロンD2F-01です。Logicoolなどの大手で採用されているスイッチです。
Q. 修理部品は買えますか？
Q. 完全な自分だけのカスタムカラーにしたいんですが
A. ここからオーダーするか買う時に「CUSTOMIZE NOW」をクリックしてください。ただしちょっと高くなります。
Q. 初期不良どうしたらいい？
A. 公式ホームページから買ったのであればFAQに連絡先が書いてます。
Q. マクロ使える?
A. 最新ソフトウェアで実装されてました。ボタンでプロファイルの切替も可能です。
Q. 左手と右手両方で使いたいんですが
A. reWASD(有料)やUCR(c++,Autohotkey)などのエミュレータソフトを使うと可能なようですが公式でサポートされません。公式Discordだと専用のお部屋があります。
Q. 他のキーバインドも見せて？
A. 公式Discordに外人ニキ達がいっぱい貼ってます。
Q. 質問したいんだけど
A. 公式Discordにユーザーがわんさかいますので聞いてみてください。最近は翻訳もディープラーニングでクオリティ上がってますのでDeepLを使えば自動翻訳だけで英会話できます。まあ答えられる範囲だったら私に直接聞いてくれてもいいですが。
公式のFAQリンクも置いておきます。
過去記事はこちらからどうぞ。
Azeronが新しく販売したマウスもレビューしてますのでこちらもぜひ。
以上
圧倒的成長。
