中国 広東省発のキーボードブランド「Jezail Funder」から発売された、完全無線の分割キーボード「Cornix LP」のレビューです。ついでに100均アイテムで作れる傾斜付リストレストも自作したのでご紹介します。


これまでキーボードは仕事でもプライベートでもRealforce一択だったのですが、最近職場のフリーアドレス化が進み、キーボードを持ち歩くのが物理的に難しくなったため購入しました。
分割キーボードは肩こりにいいぞ などと言われていたので前から気になっていましたが、スイッチから自分で選定する組立キットとして売られていることがほとんどであったため面倒で手を出していませんでした。
なお、この記事を書くにあたって製品提供は受けていません。
スペック概要
Cornix LPはJezail Funderの公式ストアや遊舎工房などで購入できます。
2026年2月現在は公式ストアの予約購入が最も確実な入手方法だと思います。
Cornix LPの主な仕様は以下の通りです。
| 製品仕様 | |
|---|---|
| スイッチ | Kailh Choc V2 (Hot-swap) |
| キー数 | 48キー (片側24キー) 40%キーボード |
| 接続 | Bluetooth 5.0 (無線) / USB Type-C (有線) |
| バッテリー | 650mAh (左右それぞれ) |
| 素材 | 6063アルミニウム (サンドブラストアルマイト仕上げ) |
| チルト角度 | 0°, 6°, 12°, 18°, 24° (可変式テンティング) |
| リマップ | Vial (Webブラウザから設定可能) |
| サイズ | 約 140 x 100 x 20 mm (片側概算) |
| 重量 | 約 280g (片側) |
| 価格 | 約 26,900円 (税込) |
特筆すべきは、左右間の通信も無線であること。多くの「無線対応」分割キーボードが、実は左右をつなぐケーブルを必要とする中で、Cornix LPは真のワイヤレスを実現しています。
開封の儀
箱を開けると、スポンジに守られたアルミの塊が鎮座しています。サンドブラスト加工された表面はサラサラとしていて、指紋がつきにくい仕上がりです。



付属品一覧
- Cornix LP 本体 (左右)
- USB Type-C to C ケーブル
- スイッチプラー / キープラー
- 予備スイッチ
- 予備キーキャップ
- マイコンカバー用デコレーションシール
- マイコンカバー(半透明)





説明書はありません。この手のデバイスに手を出すような人は勝手に調べるだろという信頼。
こちらから日本語でWebマニュアルを見れます。
外観チェック
Cornix LPの最大の特徴とも言えるのが、底面に内蔵されたテンティング(傾斜)用の脚です。
通常のキーボードは平置きが基本ですが、人間の手首は自然な状態だと少し角度がついているのが楽なんです。 Cornix LPは、追加のパーツを買うことなく、本体だけで 0度、6度、12度、18度、24度 の5段階に角度調整が可能です。

Cornixのキー配列はカラムスタッガード配列と言って、指の長さに合わせて縦にズレて配置されています。Realforceをはじめとする一般的なキーボードは、各行が横方向に少しずつズレて配置されたロウスタッガード配列です。

図解するとこういうことです。カラムスタッガードは小指など短い指でも簡単に奥のキーに届くことが最大のメリットになりますが、普通のキーボードから乗り換えると、まずはこのキー配列の違いによる違和感と戦うことになります。

そして40%キーボードなので数字行がありません。キーアサインは自由に弄れますが、デフォルトでは親指の赤いキーを押しながら、キーに赤で印字されている数字キーのところを押すと入力できます。

デフォルトでは赤いキーを押している間、「Q」が割り当てられていたキーが「1」に変わりますが、ファンクションキーなど他の不足するキーも設定をすれば入力できるようになります。
セットアップ
USBコネクタの隣にあるスライドスイッチを左にするとONになります。
充電時は電源ONの状態でないと充電されない仕様なので注意。
左側が親機となる仕様で、左側にケーブルを繋げば有線モードになります。

電源を入れると親指キーの近くのLEDが光ります。マイコンじゃなくてキーボードの隙間のランプが光る仕様。なんかかっこいい。

電源ONにしたら、PCのBluetooth設定から「Cornix」を探してペアリング。
これだけで使えるようになります。Bluetooth接続先は3台まで登録可能です。

キーマップ変更 (Vial)
40%キーボードを使う上で避けて通れないのがキーマップのカスタマイズ。 CornixはWebブラウザでキーマップを変えられる「Vial」に対応しています。
ブラウザからVial Webにアクセスするだけでキー配列を変更できます。
Vialの使い方はここを見れば分かります。
Cornixのデフォルト設定は英語配列です。日本語キーボードに慣れてる人はVialの「Keyboard layout」から変更できます。
キーキャップに印字されてるのも英語配列なので、これだったら無刻印キーキャップ合わせて買ったら良かったなって思いました。

日本語のフルキーボードを使っていたので、使用感をあわせつつレイヤー機能を駆使して一通りのキーを押せるようにカスタムしてみました。マウスが動かせる!





他の人のキーマップはCornix Hubから確認可能です。
デフォルトの設定から変更しようと思ったときは参考にするのが良いと思います。
使用感
キースイッチは「Kailh Choc V2 spring」。ロープロファイルながらもしっかりとした打鍵感があり、スコスコという静かな音が心地よいです。
肩を開いて入力できるので、良い姿勢のまま入力ができている感覚があります。
Cornixのキーボード傾斜は便利ではありますが、リストレストがないとテンティング角度をつけたときに打ちにくいと感じました。
また、ノートPCで使う想定であれば問題ないと思うのですが、ワイヤレス接続時は接続元にかなり近づけないと使用中に切断されて安定しませんでした。デスクトップPCで使う場合は有線で使うのが無難だと思います。
リストレストを作ってみる
Cornixをしばらく使ってみたところ、リストレストが欲しい!となりました。
手持ちのマウスで使っていたリストレストで試したところ、12°くらいまでならこれで事足りましたがそれ以上になるとやや厳しい。
傾斜付きのリストレストを探してみたのですが、Amazonなどでは売っていません。
boothなどでは3Dプリンタ製のパームレストを売っているのを発見しましたが、お手軽に入手はできなさそうです。
ということでチルトスタンドと100均の素材で3段階の角度調整が可能な傾斜付きリストレストを作成してみました。

使用した材料はこちらです。
チルトスタンド: 2個
DAISO モニター用小物テーブル: 2個
DAISO すべり止めマット: 1個
両面テープ: 適量
シューグーDFまたは瞬間接着剤: 適量


モニター用小物テーブル。本来はモニタに引っ掛けて小物を置くものです。
贅沢な名だね。今からお前の名前は傾斜付きリストレストだ。

これだけで自立しそうな見た目をしていますが、力を入れると強度が足りずに角度を保持できません。割り箸などの棒か何かで支えてあげるとか、瞬間接着剤をつけた状態でネジを強く締め付けるとかで保持できる気がしますが、こちらのチルトスタンドを貼り付けます。使い方はCornixと同じです。

チルトスタンドだけで支えられるので足は外して板だけにします。




これで手を載せても自立できるようになりました。

これだけでもう使えるのですが、手を乗せると滑るので対策をします。
手の当たる部分に両面テープを貼り付け、ちょうどいいサイズにカットしたすべり止めマットを載せます。

土台のプラスチック部分にもすべり止め処理を行います。
接地面が狭いため、100均のすべり止めシールが使えません。
なので塗るタイプの合成ゴム、シューグーDFを塗り込んですべり止めとします。
本来は靴底のすり減りを予防するグッズですが万能なので。
すべり止めマットの端材を瞬間接着剤などで貼付けるでも良いと思います。

土台に小豆2個分くらいを塗り広げます。
シューグーDFは硬化するまで12時間程度かかるので半日放置。


これで完成です。Cornixのどの角度でもちょうどいい角度にできて、一番角度つけると展示スタンドにもなりました。





まとめ
Cornix LPは、自作キーボードの自由度とメーカー製キーボードの品質を高い次元で融合させた、まさに「沼への入り口にして到達点」と言える製品でした。
Cornix LPの良いところ
- アルミ削り出しの圧倒的な高級感と剛性
- 完全無線・左右独立通信によるデスクの開放感
- 追加パーツ不要で角度調整できる優秀なテンティング機構
- Vial対応で誰でも簡単にキーマップ変更が可能
Cornix LPの気になるところ
- 40%配列は慣れるまで修行が必要
- Bluetooth接続の安定感(届く距離が短い)
- 充電時に電源ON必須
以上
圧倒的成長。


